出札担当

JRのきっぷ(マルス券)と営業制度について書きます。ついでに旅行記なんかも

えちトキ経路を含むマルス券を出したかった話

私鉄を含む乗車券が発券できるかどうかは、旅客連絡運輸規則・基準規程で定められている範囲で決まるのですが

基本的にJRで発行する乗車券については発駅に私鉄を持ってくることはできず、発駅JR→着駅私鉄もしくは発駅JR→間に私鉄線→着駅JRという形で私鉄駅をぶち込むというスタイルが一般的です。

例外はたくさんあるのでスルーしときます。

 

今回、えちトキ線に乗車することがあったので、なんとかしてマルス券が一枚欲しいなと試行錯誤して下のようなきっぷを発券しました。

〔発券日〕2022年6月4日
〔発券箇所〕飯山駅VA1(MV50≪アシストマルス≫)

解説します。

実乗車区間上越妙高直江津糸魚川上越妙高

という感じで上越妙高からえちトキ線に乗車し、糸魚川から新幹線で上越妙高に戻ってくるという一周ルートです。

この経路通りに乗車券を作ろうとすると、まず発駅がえちトキになるので即詰みです。

着駅がJRなので、この時点でえちトキをぶち込むには【JR→私鉄→JR】という経路で乗車券をつくらないといけないんですね。

そこで思いついたのは、上越妙高直江津区間は諦めて、直江津糸魚川を経路に組み込もうということ。

しかしなんども言っているように直江津はえちトキ扱いなので発駅を直江津にすることはできません。JR線とJR線で挟み込む必要があります。

それならと、信越本線黒井駅を発駅、上越妙高を着駅としてしまおうと作ったのがこのきっぷです。

 

当然、飯山~上越妙高直江津上越妙高も作れたのですが、黒井にしたのがミソです。

簡単に言えば無駄な出費を抑えました。

 

まず大前提として、JR区間~私鉄区間~JR区間という経路を作ると、JR区間の運賃計算は前後の通算になります。

つまり、糸魚川上越妙高(37.0キロ)に黒井~直江津(2.7キロ)を足した39.7キロがJR線の運賃になります。

本州3社内の運賃表では36キロ~40キロは680円ですので、糸魚川上越妙高の運賃も前後通算した運賃もギリギリ同じ金額となるのです!

 

仮に飯山~上越妙高直江津上越妙高の経路で作ると、JR区間の運賃は

飯山~上越妙高(29.6キロ)+糸魚川上越妙高(37.0キロ)=66.6キロ/1170円

となります。高ぇ

 

ということで、ちょっとだけ区間を伸ばしても運賃が同じになるように作ったきっぷでした。

 

完全に自己満足ブログのため、わかりやすいかどうかは気にしなかった。

たぶんわかりづらい。

 

ちなみに黒井~直江津間を捨てているので直江津駅からの乗車になりましたが、直江津駅の自動改札機は通れず、入鋏印をもらいました。

その後糸魚川駅での新幹線改札では問題なく自動改札機を通過。

たぶん私鉄はうまくいかんのでしょう。